MIZAR

【釣りメーカへの道】Vol.3 チタンティップの本質

どうも!

完全に春が終わり夏に向かっているのだが、アジングするなら今から初夏にかけての【意外なアジング】が面白い。
何が意外で面白いかって??
それはこの時期から『釣れ方』『釣り方』にバリエーションが増えてくる時期なんだよ。
という事で先日は久しぶりに12時間ぶっ通しでアジングをしていた海猿です。

はい、では・・・・

釣りメーカーへの道 Vol.3

 

製品の見積もり、発注数はいよいよ確定してきている。
発注にあたり莫大な資金が必要となるのだが、そんな貯金はない・・・
創業者向けの日本政策公庫からの借り入れの為に最近は色々と動き回っていたのだが、税理士さんに大変良くして頂き、ようやく目処が立ちそうで少し安心。

この歳になって仕入れの為に1千万の借金を背負うのは、仮に5年後まで自衛官を続け、プラス2千万円の退職金を頂くことと比較すれば3千万円のマイナス。

ただね・・
『世の中金じゃないんだよ!』
これ↑言いたかったセリフ(笑)

まあ、生きていく上で絶対にお金は必要だし、無ければ自身の心も荒むのは百も承知である。
ただ、50歳超えてくると色々と気付く事がある。

【重要なのは自分自身の満足感】って事に。

普通の人々は・・・
『良い家を持って』
『良い車に乗り』
『子供の為に沢山の学費を貯め』
『老後の為に貯金する』

それは【夢】であったり【見栄】であったり【未来の己の安心感】を得る為に頑張ってる事だと思う。
その価値観は人それぞれであり、何が正しいとか言う気はさらさら無い。

私の場合、30代に【生涯借家暮らし】を決意し、今でも借家での暮らしだ。
そこに恥ずかしさや自己否定的な思いは無く、むしろ普通のお父さんでは行けない釣行回数で心はいつもワクワクなのである。

とはいえ、『持ち家が欲しくない』という事は無く、優先度が低いだけであり、3年後、5年後になればおそらく自衛官を続けているよりも収入は多くなる予定だ。
そうなれば家も購入するのかもしれない。

ただ、あくまでも私が公務員を退職し、メーカーを立ち上げた目的は【お金】ではなく【満足感】だという事は何回も言わせてもらおう。

さてさて、新メーカー【MIZAR】から発売される製品の第1弾は

チタン形状記憶線材

この製品である。

そこで今更ながら【チタンティップロッドの歴史】と【チタンティップの真の性能】ついて書いてみる。

2012年、東京在住の海猿が相当数のアジを釣る中で気付く。

『俺の理想のアジングロッドは既製品には無い』と。

この頃はアジングが日本中に広まってきた頃だが、世に出回っているロッドはパキパキの硬いロッドばかり。
私自身もアジングを始めたころは、このパキパキなロッドがアジングには必要だと考えていたのだが・・・
アジングをやり込んでいくうちに変化する思い

『硬すぎる』

そう感じていた・・・

そして当時、一緒にアジングをやっていた仲間からあるものを見せられる。
それが現在、誰もが知っているであろうチタンティップロッドの穂先についている【チタン線材】だった。

初めてその【形状記憶チタン合金】を手にして感じた事は『重い』という事。
そして、そのチタン形状合金の最大の特徴である
◎曲がるのに響く
これはカーボンソリッドティップロッドには絶対に無い性質であり、その軟らかさを活かしながら反響感度も維持できるのではないか?と考えていた。

ちなみに現在、釣り業界で使われている【操作感度】【反響感度】というモノは海猿が造った造語である。

さて、そのチタンという素材を使ったロッドはこの世に存在していなかったのか?
というと、ダイワのカワハギ竿【極鋭】という竿に使われていたのだが、それはただの棒状のチタンにカーボンを巻いて成形してテーパーをつけていたモノで、現在のようにテーパー線材(先細り形状)がまんま付いたロッドはこの世には存在していなかったのだ。

そして最初の1本目の世界初のチタンティップロッドは2012年だったか?外房の鵜原港でデビュー。

15秒後・・・
日本で初めてチタンティップロッドでアジを捕獲する海猿。

その感想は・・・

① ダルダルで投げ難い
② フッキングした感じが伝わらない
③ ロッドの先重り感が気持ち悪い

こういったところだろうか。

反響感度に関しては若干の良さは感じたが、そもそもその【反響感度】なんてものは既製品のロッドで十分である。
そして真の【チタンティップロッド】の性能の良さを感じたのが横浜沖堤防でのアジングである。

ここはジグヘッドのメインウエイトが1g前後であり、水深も8M~11Mくらい有り、そこでスローに誘うアジングを展開する時に圧倒的な性能を感じたのが2013年。

それから当時、【極悪海猿】のブログがアジング業界を賑わせ、それまではほんのごく一部のニッチなアングラーしかやっていなかった【ロッドビルド】という釣り竿を自作する事を一般アングラーに広め日本各地にビルダーが急増殖。
現在、5ft台のアジングロッドは普通に出回っているが、当時は6ft以下のアジングロッドすら存在していない状況であったが、この頃すでに【暴君海猿】が宣言していたこと。

『これからのアジングは5ft台が必ず主流になる』と。

そうしていくうちに横浜沖堤防の現在、【sky read】という東京湾の遊漁船を営んでいる空読さんという方もこのチタンティップロッドビルドにハマり込み、一緒に雑誌の取材なども受けていた。

また、【Magnum Craft】さんとコラボで究極のアジングブランクス【AJXシリーズ】を手掛けて現在もバリバリの現役ブランクスとして活躍中である。

日本中のアジンガーが挙ってビルダー化した時代は過ぎたが、後発のビルダーの技術の進化は凄い。

海猿はアジンガーである。ビルド技術に関して言えば本当に【ロッドビルド】が好きな方には負けるのだが、
【アジングに求められるロッド性能】を見極める力は【傲慢海猿】の右に出るものは居ない。と自負できる。

あれから10年以上が過ぎ、数々のブランクスに数々のチタンティップを付け、色んな状況でのアジングをしてきて
得た知識という財産を今回の製品【チタン形状記憶線材】で発揮したと感じている。

チタンティップロッド

これが本当に活かせるアジングを簡単に紹介してみる
その前に・・・
『チタンティップロッドって先重いし嫌だ』
『ダルダルして操作しにくい』
そういった話を耳にするが、それは人間の好みでありそれで良いのである。
いつも言っているが、ある程度の性能があればロッドなんて何でも良いわけで・・・
私が求めているモノは【究極】であり、どんなモノでもそうだが【究極】なモノってのは万人受けすることは無い。
これもまたいつも通りの【車】の例えで説明する。
サーキット場を走る為のバリバリのレーシングカーを自家用で買いますか?
ってこと。
当然、乗り心地も悪ければ燃費も悪い、乗りこなすことも難しい代物である。
なので、通勤とレジャーで使うだけなら普通の車を買うだろうし、ロッドも同じ事。
普通に投げてイメージと若干の操作感だけでアジングをするには必要はない。
まあそれが普通のアジングであるし、それで十分に釣果も出るわけだ。
チタンティップロッドの性能を真に発揮し、使いこなすことは難しい。
頭でイメージしたことを手元で鮮明に感じながら【イメージと感覚の一体感】でアジングを楽しむアングラーに向けたのが【チタンティップロッド】である。
そういうアジングの方が飽きることなく長く楽しむことが出来るのは間違いないと考えている。
【反響感度】なんてものは後付けであり、チタンティップロッドの反響感度が釣果に直結することは断じてない事をここで発しておこう。
チタン形状記憶線材を発売しようとしている【長文海猿】がこういった売り上げにマイナスになる事を発信するというのは商売人には理解できないだろうが、これが【真実】である。

チタンティップロッドが真に性能を発揮するアジングとは?

① 水深が5M以上あるポイント
② 水深4M以上でバイトを得るポイント
③ ゼロテンションを感じながら探るアジング
④ 潮流の変化を感じるアジング

以上であるが、逆に言えば上記に該当しないアジングにはチタンティップロッドは必要なし。

③のゼロテンションを感じるとは、ラインスラッグを作った状態からラインスラッグが無くなる瞬間、要するにラインが張った瞬間。
これをロッドをゆっくり動かしてその【ゼロテンション】を感じる事が出来ればリグの存在位置(深さ等)がイメージだけではなく、実際に手元で感じる事が出来るので楽しさも倍増する。

したがって、ロッドをチョンチョン早く動かしジグヘッドの重みを感じているアングラーやレンジ操作、レンジ維持をする時に巻き取り量やリグを動かさない時間の感覚だけでアジングしているアングラーにはチタンティップロッドの真の性能は理解できないだろう。

アジングに最も重要なこの【ゼロテンション】
という言葉はバンビー山中氏の造語(笑)

どんなポイント、どんな状況でも圧倒的な釣果を出すには絶対に抑えておかなければならない【ゼロテンアジング】については今後の考察で深堀りしたいと思う。」

そして・・・・

究極のアジングフック成形中!!!

貴方は何番の針が好きですか?

 

【釣りメーカーへの道】Vol.3は以上。

最近の釣果記録

4月9日~10日
朝まで

12時間釣行。

以上、

 

では!ごきげんよう!!